Monacaはアプリ開発を誰でも行える環境を提供したいと考えています。対象にはアプリ開発を専門にされている方だけでなく、スマートフォンアプリ、タブレットアプリを通じて自社の業務を改善していきたいと考えている方々も含まれます。ぜひ自分たちの手を動かして取り組んで欲しいのです。
今回はその一例として、曽根田工業公式アプリ「SONEDA製品カタログ」の事例を紹介します。
高度な技術は分からないけれど…からのスタート
SONEDA製品カタログは有限会社曽根田工業という金属加工用切削工具の開発と製造販売を行われている会社の製品カタログをアプリ化したものになります。機能としてはカタログをPDFで表示するだけでなく、商品種別や使用用途から商品を検索したり、曽根田工業からのお知らせを閲覧したりできます。さらに、切削加工の技術資料やちょっとした計算が必要になったときに使える電卓機能など「現場で役立つ」コンテンツも盛り込まれています。
開発された神田さん曰く、HTMLやPHPは分かるけれどJavaScriptなどの詳しい書き方は分からなかったというところからのスタートだったそうです。それが2019年7月のことで、アプリのリリースは10月(当初の予定は9月)です。たった3ヶ月でアプリリリースにたどり着いています。
Monaca選定に至った理由
元々は他のアプリプラットフォームも検討していたそうです。しかし開発に100万円、運用は毎月30万円といわれてしまい、予算に見合わなかったとのことです。また、神田さん自身が扱える言語としてHTMLやPHP、CSSを挙げており、ネイティブアプリ開発の言語(さらにAndroidとiOSの両プラットフォーム)は検討対象から外れていきました。そこでWeb技術を利用でき、ハードルが低そうなMonacaが選ばれることになったのです。
Onsen UIの活用でAppleの審査を通過
当初の予定よりリリースが1ヶ月遅れた原因として、Appleの審査が大きな問題でした。よく聞くように、リジェクト理由はまったく要領をえず、分からない状態でした。神田さんはアプリライクなUIでトライしてみようと考えて、Onsen UIで作り直したそうです。その結果、無事審査を通過しました。
※Onsen UIは、下のような特徴を持つライブラリです。
- モバイルアプリの開発に特化したUIコンポーネント
- ネイティブなiOSとAndroidのデザインガイドに準拠したデザインと機能
業界新聞に掲載!
神田さん曰く、機械工具業界はIT化がとても遅れているそうです。アプリは業界初であり、とても珍しいものだったそうです。そこで業界新聞に連絡したところ、記事掲載してもらうことができました。新聞広告や雑誌広告が一般的なアピール方法とのことですが、この記事掲載は広告に比べて圧倒的に安価で、かつ広く認知されることになりました。結果として、自社でも同じようなアプリを作りたいという問い合わせが何本も来ているそうです。
誰でも手軽にはじめられるMonaca
神田さんは元々営業からキャリアをスタートしており(現在はデザイナー)、アプリ開発は全くの畑違いとのことです。それでも自分で手を動かし、アプリを開発してリリースにたどり着きました。他のプラットフォームと比べて安価に取り組めたのが大きかったとのことです。また、中小企業向けのアプリ開発の場合、要求レベルもそれほど高くなく、シンプルな機能でニーズを満たせるのではないでしょうか、とのお話もありました。
まとめ
他社向けはもちろんですが、自社向けにちょっとしたアプリで業務改善をしたり、他社との差別化を図ることができます。SONEDA製品カタログアプリはまさにMonacaが目指す、アプリによる業務改善を実現した事例といえそうです。
Monacaでは皆さんのアプリ事例をお待ちしています。掲載を希望される方はこちらまで、ぜひご連絡ください!