今回はAWS Mobile Hubに含まれるサービスの一つ、Amazon Pinpointを使ってアプリにアクセス解析を組み込む方法をご紹介します。Amazon Pinpointはこの他にもプッシュ通知やメール、SMS配信、A/Bテストといった機能を提供しています。
Amazon Pinpoint (ターゲットプッシュ通知とモバイルエンゲージメント) | AWS
プロジェクトの準備
第一回目の記事 で作成したプロジェクトにアクセス解析機能を追加していきます。
アクセス解析機能の有効化
AWS Mobile Hubで User Sign-in(認証機能)を有効にすると自動的にアクセス解析機能が有効になるようです。
Monacaアプリでの実装
まずAWS Amplifyから「Analytics」モジュールを取得します。
import Amplify, { Analytics } from 'aws-amplify';
後はイベントをトラッキングしたいタイミングで Analytics.record
メソッドを実行するだけです。
Analytics.record('Execute echo successful');
はじめて計測されるイベントの反映には数分かかるようですが、たったこれだけでイベントのトラッキングができます。付加情報を記録したい場合には二つ目の引数に指定します。
Analytics.record('Cloud logic', {
success: true, text: text
});
Amazon Pinpointの管理画面
こちら がAmazon Pinpointの管理画面です。キャンペーンの結果、デモグラフィ、イベント、ファネル、利用状況、収益、ユーザ分析といったカテゴリに分かれています。キャンペーン、ファネル、収益はプッシュ通知と絡めて分析するケースが多いかと思います。
「Events」を開くと、期間内のイベント実行回数がグラフで表示されます。自作イベントだけでなく、認証の成功や失敗といったイベントも自動で記録されています。
「Demographics」ではユーザ環境が確認できます。
「Usage」ではMAU、DAU、リテンション率などが確認できます。
Pinpointで提供されている解析機能はごくシンプルなものですが、少ないコード量でとても簡単に使えるのが魅力です。既存のアプリに組み込むのも容易なので、ぜひ試してみてください。
今回のコードはgoofmint/Monaca_AWS_Mobile_Hub_Demoにアップロードしてあります。実装時の参考にしてください。