AndroidアプリをGoogle Playに公開する際に、バージョンとバージョンコードが必要となります。
バージョンは、いわゆるアプリのバージョンです。
バージョンコードは、アプリ内部で管理するためのものになります。

Monacaでアプリを開発する際に、このバージョンコードで気をつけなければいけない点があります。

WebViewとCrosswalk

対象のCordovaバージョンは、5系です。
通常、このバージョンコードは、システム側で自動的に採番されますが、この採番方法がWebViewとCrosswalkでは異なります。

標準のWebViewを使用している場合は、バージョンが「1.22.33」の場合は「122338」となります。
末尾の「8」は、プロジェクトで使用しているSDKバージョン等により付加される数字になります。

次に、Crosswalkです。
上記のWebView版と同じようにバージョンを「1.22.33」にしてビルドしてみます。

タイプ バージョンコード
ARM 122332
x86 122334

ARMの場合は、末尾に「2」
x86の場合は、末尾に「4」

が、付加されます。
このように同じバージョンを設定しても、バージョンコードは、その時の状況により異なった値になります。

WebViewを使用しているアプリをGoogle Playに登録後、バージョンを変更しない状態でWebViewからCrosswalkに変更し、ビルドするとバージョンコードは、小さい値になってしまいます。
この状態でGoogle Playにアプリを更新しようとすると、バージョンコードが低いため、アプリを更新することはできません。
このように、バージョンコードの自動採番を利用している場合は、注意が必要です。

バージョンコードを手動で設定する

このバージョンコードは、手動で設定することもできます。
Monacaメニューの、

設定 - Androidアプリ設定 - バージョンコードを指定

にチェックをつけることにより、開発者側で管理することができます。
手動で設定したバージョンコードの末尾にもプロジェクトの環境により、上記のような数字が付加されます。

Cordova4系

Cordova4系でCrosswalkを使用していた場合は、Cordova5系とはバージョンコードの採番方法が異なります。
バージョン「1.22.33」の場合、Cordova4系でCrosswalkを使用していた場合のバージョンコードは、

タイプ バージョンコード
ARM 2000000 + 12233 + 末尾の数字
x86 7000000 + 12233 + 末尾の数字

となり、Cordova5系よりも大き数字になります。

Cordova4系+Crosswalkを使用したアプリをGoogle Playに公開後に、CrosswalkからWebViewに変更したり、プロジェクトをCordova5系にアップグレードした場合は、状況によってはバージョンコードが低くなってしまします。

Cordova4系の場合は、Monacaメニューの、

設定 - Androidアプリ設定 - バージョンコードを指定

の項目がありませんので、config.xmlファイルのandroid-versionCodeを直接修正する必要があります。

■記入例

<widget xmlns="http://www.w3.org/ns/widgets" id="com.example.helloworld" version="1.0.0" android-versionCode=“1”>

通常このバージョンコードの設定は、あまり意識しない部分になります。そのため、気がつきにくい箇所でもありますので、バージョンコードの問題が出た時には、この辺を参考にしてみてください。