業務アプリではさまざまなデータを扱います。そして大事なのが、そのデータを可視化する手法です。棒グラフや折れ線グラフのようなシンプルなものもあれば、ネットワークグラフのような複雑なものもあります。
ネットワークグラフは、ノード(点)とエッジ(線)で構成され、データ間の関係性を視覚的に表現します。複雑な関連性を理解するのに役立ちますが、その作成と操作は難しいでしょう。
そこで使いたいのがGephi Liteです。Gephi Liteは、Webブラウザ上で動作する軽量なネットワークグラフ可視化ツールです。Gephiの基本的な機能を備えつつ、インストール不要で手軽に利用できます。
本記事では、このGephi Liteの基本的な使い方を紹介します。
Gephi Liteについて
Gephiはオープンソースのネットワーク分析および可視化ソフトウェアで、複雑なネットワークデータを理解するための強力なツールです。Gephiの動作環境はWindows/macOS/Linuxです。そのGephiの軽量版がGephi Liteになります。
Gephi LiteはWebブラウザ上で動作し、インストール不要で手軽にネットワークグラフを作成・操作できます。
使い方
Gephi Liteではデモが用意されているので、まずは以下のURLにアクセスしてください。
Les Miserables.jsonを可視化したデモは以下の通りです。
円(ノード)は自由にドラッグして移動できます。移動に伴って、線(エッジ)も連動して動きます。
レイアウトはCircular、Force Atlas 2、Noverlapなど複数のアルゴリズムが用意されています。レイアウトを変更するには、左側にあるLayoutメニューから選択してください。
Appearanceメニューでは、ノードやエッジの色やサイズを変更できます。ノードの色をカテゴリ別に変更したり、エッジの太さを重み別に変更したりできます。
Filterメニューでは、特定の条件に基づいてノードやエッジをフィルタリングできます。例えば、特定の属性値を持つノードのみを表示したり、特定の重み以上のエッジのみを表示したりできます。
Metricsメニューでは、ネットワークのさまざまな指標を計算できます。ノードの次数、クラスター係数、中心性などの指標を計算し、ネットワークの構造を分析できます。
対応フォーマット
Gephi Liteは以下のフォーマットに対応しています。
- GEXF (Graph Exchange XML Format)
- GraphML
Gephi Liteの Data メニューから、これらの実データを確認できます。
エクスポート
作成したネットワークグラフは、PNG形式でエクスポートできます。エクスポートするには、右上の Workspace をクリックし、Export imageを選択してください。
まとめ
Gephi Liteを使えば、Webブラウザ上で手軽にネットワークグラフを作成・閲覧できます。ファイルフォーマットは限られますが、インストール不要で利用できるのが大きなメリットです。
データを一覧で見ても得られなかったインサイトが、可視化によって得られるというのは多々あります。Gephi Liteを使ってデータの利活用を推進しましょう。
