コミュニティに新しい風を吹き込みたい、Monacaという枠を超えて、面白い話を聞いてみたいと考えて、初の別なコミュニティとの共同開催を行いました。全く筋違いのコミュニティではなく、Vue.js/Nuxtをテーマにしたv-kansaiさんとの共同開催イベントです。WebやHTML5、JavaScriptといった共通テーマがあるので、大いに盛り上がりました。
Vue.js初心者がelectron-vueで デスクトップアプリケーションを 作成した話 by 加藤さん
Vue.jsとElectronを使った自作CSVエディタの紹介でした。元々の発端としてはmacOS用のExcelが日本語に対応しておらず(当時)、保存すると日本語がアンダースコアになってしまう問題があったそうです。そこでCSVエディタを作るのに至ったそうです。
プレゼンでは利用したライブラリや、その使い方含めて細かく紹介されていました。スレッドを分けて実行することで動作を高速化させたり、Electron(Node.js)ならではのローカルファイルの扱い方などのTipsが幾つもありました。
効率的、効果的なスマホアプリテスト方法とは?~バルテスメソッドを使った体系的アプローチ~ by 山下さん
バルテス社はテストを専門で行っている企業です。発表内容も、網羅的かつ手戻りの発生しづらいテスト設計、計画の話でした。プレゼンテーションの中で、1:10:40:100というキーワードが数回出てきました。これは開発工程における手戻りコストで、後工程で問題が出るほど回収するコストは増大していきます。テスト計画を立てることで、この手戻りが発生する可能性を提言させることができます。
バルテス社ではテスト設計を自動生成で、実際のテストは担当者が手で行っているそうです。不具合の出ないプロジェクトはないと断言するほど、テストを行うことで不具合が確認できるそうです。すべての機能、画面に対して同じ品質レベルのテストを行うのではなく、予算や期間に応じて重点ポイントを設けるという考え方はテスト設計を行う上で役立ちそうです。
Monacaで作ったスマホアプリのバックエンドをAWSのサーバレスな仕組みで構築する by akabeeさん
フジテック社はエレベーターの製造、保守メンテナンスを行っています。そこで使われるソフトウェアや外勤の方々向けの業務ソフトウェアは自社開発だそうです。例えば交通費精算アプリはCordovaプラグインを開発し、ICカードから情報を読み取れるようになっています。そしてフジテック社は国内と海外売上の比率が4:6となっており、海外で働く人たちに対しても業務アプリを開発する必要性が出てきています。
今回はその事例としてAWSのAPI GatewayやLambdaを使ったシステムの紹介がありました。グローバルに業務システムを提供する上で、AWSのシステムは都合が良かったそうです。サーバレスでメンテナンスコストが低減できる点も良かったと説明がありました。
Vue.js&Sentryでエラーハンドリング by mikakane (@_mikakane) | Twitterさん
Vue.jsにおけるエラーと、その補足方法について紹介がありました。Vue.jsではエラーを扱える仕組みが用意されているのですが、JavaScriptの問題でそれが利用できない場合があります(遅延実行など)。そのため、JavaScript標準のエラートラッキングも併用するのが良いようです。
SentryというJavaScriptのエラーを検出、ログとして保存してくれるサービスの紹介がありました。月間5000件までは無料で保存してくれるとのことで、それ以上のエラーが出るようであればそもそもシステム的な問題があると考えるべきとのお話でした。
LT
この後、LTが3件ありました。「自分のポートフォリををAWS Amplifyに移行した話」「VSCode Remote Developmentで始めるNuxt生活」「Vugu事始め」の3件で、それぞれ特徴あるお話でした。その後、懇親会として近くの居酒屋へ移動しました。普段のMonacaユーザ中心の集まりとは異なり、Vue.jsの方々といつもと違う盛り上がりを見せたのが面白かったです。
Monaca UGでは今後も定期的にイベントを開催していきます。大阪以外にも東京、大宮、岡山、札幌とも開催していますので、ぜひお近くのMonaca UGにご参加ください!