Monaca は、Cordova iOS 7.1.0 のサポートを開始しました。これにより、最新の iOS プライバシーマニフェストに対応したアプリ開発が可能になります。

ここでは、Monaca で Cordova iOS 7.1.0 を利用する方法とiOSプライバシーマニフェストへ対応する方法を解説します。

Cordova iOS 7.1.0 の利用方法

Cordova iOS 7.1.0 を利用する方法は、下の手順となります。

cordova-ios 7系の設定方法
  1. プロジェクト画面からビルド設定へ移動:

    プロジェクト画面の上部にあるヘッダメニューから「ビルド」をクリックし、ビルド設定画面に移動します。

  2. ビルド環境の設定を選択:
    ビルド設定画面で、「ビルド環境の設定」をクリックします。ここで、使用する Cordova iOS のバージョンを選択できます。

  3. Cordova iOS 7.1.0を選択:
    ビルド環境の設定画面で、「iOS 7.1.0」を選択します。これにより、最新の iOS 環境向けにアプリをビルドできるようになります。

  4. 設定を保存:
    Cordova iOS のバージョン選択が完了したら、画面下部の「保存」ボタンをクリックして設定を保存します。これで、Cordova iOS 7.1.0 を使用する準備が整いました。

プライバシーマニフェストの記述方法

  1. config.xml ファイルを開く:
    Monaca IDE で、プロジェクトの config.xml ファイルを開きます。

  2. iOS プラットフォームの設定を追加:
    <platform name="ios"> タグ内に、<privacy-manifest> タグを追加します。

    <platform name="ios">
     <privacy-manifest>
       <!-- プライバシーマニフェストの設定をここに記述 -->
     </privacy-manifest>
    </platform>
    
  3. トラッキングの有無を宣言:
    <key>NSPrivacyTracking</key> タグを使用して、アプリがトラッキングを行うかどうかを宣言します。トラッキングを行う場合は <true/>、行わない場合は <false/> を指定します。

    <key>NSPrivacyTracking</key>
    <false/>
    
  4. トラッキングドメインを指定:
    トラッキングを行う場合、<key>NSPrivacyTrackingDomains</key> タグ内に、トラッキング先のドメインを配列で指定します。トラッキングを行わない場合は、空の配列 <array/> を指定します。

    <key>NSPrivacyTrackingDomains</key>
    <array>
     <string>example.com</string>
     <string>analytics.example.com</string>
    </array>
    
  5. 使用する API を宣言:
    <key>NSPrivacyAccessedAPITypes</key> タグ内に、アプリが使用する API を配列で指定します。使用する API がない場合は、空の配列 <array/> を指定します。

    <key>NSPrivacyAccessedAPITypes</key>
    <array>
     <dict>
       <key>NSPrivacyAccessedAPIType</key>
       <string>NSPrivacyAccessedAPICategoryUserDefaults</string>
       <key>NSPrivacyAccessedAPITypeReasons</key>
       <array>
         <string>CA92.1</string>
       </array>
     </dict>
    </array>
    
  6. 収集するデータを宣言:
    <key>NSPrivacyCollectedDataTypes</key> タグ内に、アプリが収集するデータを配列で指定します。収集するデータがない場合は、空の配列 <array/> を指定します。

    <key>NSPrivacyCollectedDataTypes</key>
    <array>
     <dict>
       <key>NSPrivacyCollectedDataType</key>
       <string>NSPrivacyCollectedDataTypeDeviceID</string>
       <key>NSPrivacyCollectedDataTypeLinked</key>
       <false/>
       <key>NSPrivacyCollectedDataTypeTracking</key>
       <false/>
       <key>NSPrivacyCollectedDataTypePurposes</key>
       <array>
         <string>NSPrivacyCollectedDataTypePurposeAppFunctionality</string>
       </array>
     </dict>
    </array>
    
  7. 設定を保存:
    config.xml ファイルの編集が完了したら、保存します。これで、プライバシーマニフェストの設定が完了しました。

注意点

  • プライバシーマニフェストの内容は、アプリの実際の動作と一致している必要があります。不正確な情報を提供すると、App Store でのアプリの公開が拒否される可能性があります。
  • 使用する API やデータ収集の目的に関するコードは、Apple が定期的に更新しています。最新の情報は、次のApple の公式ドキュメントを参照してください。

利用している特定APIについて:
Describing use of required reason API | Apple Developer Documentation
Apple Developer Documentation

収集しているデータについて:
Describing data use in privacy manifests | Apple Developer Documentation
Apple Developer Documentation