いつもMonacaをご利用いただき、誠にありがとうございます。
本記事では、Android 15(APIレベル35) に関するMonacaでの対応状況と、現時点でSDK 35をご利用いただく際の注意点や設定方法についてご紹介いたします。
現在の対応状況と今後の予定
Monacaでは、現在以下の構成を標準としています。
- Cordova-Android 13(Android SDK 34 / Android 14対応)を標準採用中
- 今後の予定として、Cordova-Android 14(Android SDK 35 / Android 15対応)への対応を進めております
SDK 35(Android 15)でのビルドについて
現在のMonaca環境においても、設定を変更することでSDK 35でのビルドが可能です。
ただし、Android 15からは「Edge-to-Edge」表示が標準で有効になっており、ナビゲーションバーやステータスバーが透過されるため、画面の見た目に大きな変化が生じる可能性があります。
これまでと同じレイアウトを維持したい場合には、以下の設定を行っていただくことで対応が可能です。
Edge-to-Edge表示を回避する方法
config.xml
に以下の設定を追記することで、Edge-to-Edge表示を回避し、従来の画面構成を維持できます。
<platform name="android">
<preference name="android-targetSdkVersion" value="35" />
<preference name="AndroidGradlePluginVersion" value="8.7.3" />
<preference name="GradleVersion" value="8.9" />
<config-file target="app/src/main/res/values/themes.xml"
parent="/resources/style[@name='Theme.App.SplashScreen']">
<item name="android:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcement"
xmlns:tools="http://schemas.android.com/tools"
tools:targetApi="35">true</item>
</config-file>
</platform>
この設定により、Android 15(SDK 35)環境でも従来と同様の非Edge-to-Edge表示が可能になります。
補足:名前空間の設定について
設定では、android:windowOptOutEdgeToEdgeEnforcement
において android
名前空間を使用しているため、config.xml
の <widget>
タグに android
名前空間の定義を追加する必要があります。
<widget xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"> ... </widget>
既存のMonacaプロジェクトでAPIレベル35に対応する手順(Cordova 12環境)
Cordova 12を利用した既存プロジェクトでも、以下の手順にてAPIレベル35へ対応いただけます。
① ビルド環境の設定を変更する
MonacaクラウドIDEで以下の設定を行ってください。
- ビルド > ビルド環境の設定 > ANDROID
- プラットフォーム:
Android 13.0.0
- Javaバージョン:
Java 17
- プラットフォーム:
※設定を変更された後は、「保存」ボタンをクリックしてください。
② ターゲットSDKバージョンを指定する
同様にMonacaクラウドIDEの以下画面にて、
- 設定 > Androidアプリ設定
- 「ターゲットSDKバージョン」に
35
を入力し、「保存」してください。
- 「ターゲットSDKバージョン」に
まとめ
- SDK 35(Android 15)への対応は、設定によりすでに可能です。
- Edge-to-Edge表示の影響を受けるため、回避設定が必要となる場合があります。
- Cordova 12環境のプロジェクトでも、設定変更により問題なく対応いただけます。
- 今後は、Cordova-Android 14への正式対応も予定しておりますので、今後のアップデートにもぜひご注目ください。