Monaca UGは、Monacaユーザーにとって役立つ情報をシェアし、ユーザー同士の交流を深めることを目的としたコミュニティです。2017年の東京での立ち上げ以来、大阪、岡山、大宮と4都市で開催されてきました。そして今回はついに5都市目、札幌でもUGが立ち上がりました。

今回はその Monaca UG SAPPORO #1 のレポートをお送りします。インフィニティループさんの会場をお借りしての開催です。

Monaca Educationと新IDEの紹介 by アシアル 岡本さん

岡本さんはMonacaを教育機関向けに啓蒙する活動を行っています。すでに700以上の教育機関でMonacaが使われており、2018年には1,000校を越える可能性があるとのことです。全体の登録ユーザー数も20万人を越えており、クラウドの開発ツールとして大きなシェアを占めています。

最近のアップデートとして、Monacaの新IDEの紹介がありました。クラウドIDEながらLinuxコンテナが立ち上がり、その中でSSHを実行したり、Gitコマンドが自由に使えます。これによってAngular/React/Vueといったトランスパイルが必要なアプリ開発スタイルにも対応できるようになっています。

他にもホットリロードに対応して画面プレビューがページリロードなしで書き換わる仕組みがあったり、実機不要でテストができるシミュレータビルド機能が追加されていたりと、Monacaの進化がうかがい知れる内容となっていました。

Onsen UIの使い方 by MOONGIFT 中津川さん

Onsen UIはMonacaを開発しているアシアル社が主体になって開発しているハイブリッドアプリ用のUIフレームワークです。

Onsen UIはAngular/React/Vue/jQuery、または素のJavaScriptと組み合わせて使えるのが特徴だそうです。ドキュメントは日本語、英語と両方用意されていますが、情報が不十分な箇所もあるとのこと。
たとえばJavaScript開発で面倒なのはイベントの扱いですが、Onsen UIにおいても注意が必要で、実装次第ではボタンを押すと2回イベントが実行されてしまったりすることがあるそうです。とはいえ、アプリらしいUIを簡単に作れるOnsen UIは優秀で、その書き方に慣れることで良いUI/UXのアプリが作れるようになりますよ、とのことでした。

LT

今回のLTはウィナスの細野さんとラテラルシンキングの竹谷さんでした。

細野さんには実際のアプリ開発経験から得られた知見を語ってもらいました。Android/iOS両方に対応するプラットフォームとしてはXamarin/Unity/QtそしてMonaca(Cordova)などがありますが、そこでなぜMonacaを選定したかというお話がありました。出たてのOnsen UI 2系を採用したことによるバグに苦労しつつもアプリリリースまで到達した知見は非常にためになりました。

ラテラルシンキングの竹谷さんからはクライアント向けに作ったCordovaプラグイン開発ハンズオン資料の紹介がありました。Monacaアプリを開発する中でCordovaプラグインは切っても切り離せない存在ですが、その開発手法に関する情報は多くありません。それがハンズオンで試せる形の資料としてまとまっていたので大変わかりやすく、参加者にとって貴重な体験となりました。


終了後の懇親会にはほぼ全員が参加し、盛んに情報交換が行われていました。最近Monacaを触りはじめました、という方も参加していらっしゃいました。Monaca UGは初学者の方の学習を助ける存在にもなるはずです。

Monaca UGは札幌の他、東京や大阪、岡山、大宮でも開催されています。自分達の地域でも開催したい!という方がいれば、ぜひFacebookグループに参加して教えてください。

Monaca UGは公式サイトがありますので、今後のイベントはこちらをチェックしてみてください!
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