アシアルでは、Monacaでアプリ開発を行っている企業向けに開発パートナー制度を設けています。2018年2月7日、東京・曙橋でパートナー企業様同士の交流イベントを開催しました。
本記事では、イベント内でのパートナー企業様の講演の様子をご報告します。
Monaca活用で事業拡大を!【ヘッドウォータース】
講演のトップバッターは株式会社ヘッドウォータース プロダクトイノベーション部 部長 西間木(にしまき)将矢様です。
Monacaアプリ開発のリーディングカンパニーになるまで
Monaca活用前の同社ではSI事業で2次請け、3次請けの仕事を多く行ってきたそうです。エンジニア自身が営業も行ったり、事業部ごとに独立採算制を採用するなど、アグレッシブな経営方針を軸に、様々な技術ノウハウを貯めながら受託案件を開拓してきました。
2012年ごろ、「スマホアプリ開発の波にやや乗り遅れた」と感じた同社。
内部メンバーからアプリを開発したいという声が挙がり、エンジニア主導でMonacaを遊び感覚で使い始めたことから事業の流れが変わっていきました。
エンジニア間で業務でも活用できるという手応えが現れたのが2014年ごろ。顧客から「安く、早く、良いものを作ってほしい」と要望されたときの解決策としてハイブリッドアプリが適しているのではないかと発想し、Monacaを使った事業の推進が決まりました。
Monaca開発の経験が蓄積されていくなかで「ここはネイティブで」「ここはハイブリッドで」と開発スタイルの手法を選択出来るようになっていきました。
2016年には社内方針としてMonacaを使ったチーム体制を作っていくことが決まり、ハイブリッドアプリ研究プロジェクトも発足します。
その後も、ハイブリッドアプリにしたいけれども社内ではナレッジがないというお客様から声がかかるなど、エンドユーザーから直接依頼を受ける機会が増えたと続けました。
好循環で最新技術にも取り組める
同社ではロボットやAIを活用したクラウド型顧客おもてなしサービスをリリースするなど、最近のトレンドに乗った自社サービスも拡充し続けています。
新しい取り組みを展示会などで発表することで
「自分たちが作ったものをいろいろな人に見てもらえる」
とエンジニアのモチベーションアップにもつながっているそうです。
業務拡大のまとめ
最後に西間木様は、事業拡大のポイントを以下のようにまとめました。
アプリ開発の波に乗り遅れたとしても
「金融×ハイブリッドアプリ、ロボット×ハイブリッドアプリなど、独自の組み合わせを見つけることで1番の領域を作れます」
と力強く語りました。
大規模アプリを支えるニフクラmBaaSは利用者と共に成長する【富士通クラウドテクノロジーズ】
二番目の講演は、富士通クラウドテクノロジーズ株式会社の佐々木 浩一様と池田 夏藻(なつも)様です。
2017年10月に「ニフティクラウド mobile backend」から「ニフクラ mobile backend」(以下ニフクラmBaaS)へブランド名を変更した同社のサービスは、Monacaの開発者には人気のバックエンドサービスです。
mBaaSの導入で開発初期のリスクを減らす
まずは佐々木様がサービスの概要説明を行いました。
ニフクラmBaaSはモバイルアプリケーションのサーバー側の機能をクラウドで提供するサービスです。Monaca用のSDKはもちろん、iOS/Androidのネイティブ開発用のSDKも用意されています。
佐々木様はアプリビジネスの課題として
- ヒットするかどうかわからない
- 投資リスクが高い(マネタイズ計画が立てられない)
- 低コスト・ハイスピードが大切
の3点を挙げました。数年前、とあるアプリの開発費は総額2,500万円かかったそうですが、
「今そんな数字で開発するのは無理。サーバーサイド開発が不要になるmBaaSを導入して、低コストでスピーディーに開発する必要があります」
と現状を説明しました。
大規模アプリも支えるニフクラmBaaSの底力
ニフクラmBaaSはユーザー数の多い大規模アプリにも対応できるスケーラビリティが魅力です。
京王電鉄の公式アプリでは、遅延情報などのタイムリーな情報提供を行うために大量のプッシュ通知が必要でした。ニフクラmBaaSの導入によって、最新の情報をほぼリアルタイムに配信することが可能となりました。
また、人気ゲーム「ドラゴンクエスト ポータルアプリ」や、全世界で300万ダウンロードを超える人気アプリ「ハローキティ ワールド」など、ユーザー数の多いアプリでも一斉大量配信に対応できています。
Androidだけでも50万以上のダウンロードを誇る「ひとりぼっち惑星」の事例では、リリース直後の急激なアクセス増によって一時サービスが中断。しかしニフクラmBaaSのテクニカルサポートの協力もあり、即座にサービスを復旧することができました。
ライブコーディングではあっという間にMonacaとニフクラmBaaSの連携が完了
続いて池田様による、MonacaとニフクラmBaaSを簡単に連携させるデモンストレーションが行われました。
ニフクラmBaaSの管理画面で発行したAPIキーなどをMonacaのソースコードに貼り付けて、数行のコードを書いたら、ものの数分でMonacaからニフクラmBaaSにデータを登録することができました。
コミュニティの充実はエンジニアの技術向上に繋がる
二者の講演の他、Monacaユーザーグループ(Monaca UG)やMonacaの新機能について紹介のあった今回のパートナー交流会。講演後には懇親会やLT大会もあり、参加者同士の情報交換が盛んに行われていました。
以下はLTでご登壇頂きましたオルトプラス様のスライド資料です。
Monacaが今後も盛り上がるよう、交流会はどんどん続けていきたいですね!
Monacaのパートナー制度に興味を持たれた企業の方はぜひMonaca - 開発パートナー制度にお申込みください。