昨今のWebサイトでは、アクセス解析を行うのが一般的になっています。ユーザの行動を分析してWebサイトを改善したり、流入元になる広告の予算配分を変えたりすることを目的としています。
スマートフォンアプリについても同様に、利用分析が重要です。いくつかの分析サービスがありますが、今回はWebサイトのアクセス解析の定番となっているGoogle AnalyticsのCordovaプラグイン版「google-analytics-plugin」を紹介します。
google-analytics-pluginのインストール
google-analytics-pluginはMonaca IDEのCordovaプラグインの管理からインストールできます。パッケージ名としてgoogle-analytics-pluginを入力してください。
Google Analyticsでプロパティ作成
Google Analyticsでプロパティを作りますが、この時Webサイトとして作ってください。URLは自由です。トラッキングIDをメモしておきます。
使い方
まず最初に deviceready
イベントのタイミングでトラッキングIDを設定します。30はタイムアウトになる秒数です(オプション)。
document.addEventListener('deviceready', function() {
window.ga.startTrackerWithId('UA-99999-99', 30);
window.ga.setAppVersion('1.0.1')
});
次に画面が切り替わったタイミングなどで trackView
メソッドを実行します。これはWebサイトで言うところのページビューに相当します。引数にはページを識別する任意の文字列を指定します。
今回は以前紹介したホットペッパーAPIのデモアプリにアクセス解析機能を追加しています。
window.ga.trackView('page1');
なお、タイミングによって window.ga がない場合があります。念のためチェックしておくのが良さそうです。
if (window.ga)
window.ga.trackView('page1');
さらにボタンを押したり、検索を実行したタイミングでイベントを記録しておきます。引数はカテゴリ、アクション、ラベル、値の4つが指定できます。
window.ga.trackEvent('Shops', 'Get', 'Restaurants', 1);
エラーを記録する場合は次のようにします。
window.ga.trackException('Description', true);
販売系アプリで購入金額などを記録する場合は次のようにします。
window.ga.addTransactionItem('商品ID', '商品名', 'SKU', 'カテゴリ', 価格, 数量, 'JPY');
ログインユーザなどを記録する場合は setUserId
を使います。
window.ga.setUserId('ユーザID')
その他のメソッドはdanwilson/google-analytics-plugin のREADMEにて確認できます。
注意点
Google AnalyticsプラグインはCordovaプラグインになりますので、試す際にはアプリのビルド、またはカスタムビルドデバッガーが必要です。
データはほぼリアルタイムで確認できますが、若干のタイムラグが発生する場合があります。
今回のコードはgoofmint/Monaca-with-Google-Analyticsにアップロードしてあります。実装時の参考にしてください。
普段からWebサイトの分析にGoogle Analyticsを使っている方であれば、見慣れた画面で確認できるため使いやすいかと思います。
また、Webサイトに関係したアプリを提供されている場合は同じ画面上で分析結果を一元管理できるのも便利でしょう。
ぜひ皆さんのアプリ運用に役立ててください。